先日、共演させて頂いた5名のシンガーソングライターの方々は、全員ギターでバッキングされていたのですが、5名中3名が「カポずらし」の技を使っていました(使用率60%!)。
歌ものの最後のサビでキーを半音上げるのは、高揚感を出して聴く人の耳を最後まで惹きつける非常に有効な手法ですが、コードフォームが変わってしまうことが難点です。
歌を最大限に盛り上げたいのに、ギターを弾くことにエネルギーを消費してしまうという、何とも矛盾した状態におちいってしまいます。
それを解決するのが、あらかじめカポタストを付けた状態で曲を始めて、最後のサビでそのカポを1フレットずらすという技です。
ずらすことを前提に作られた「グラインダーカポ」というカポでももちろんこの技が可能ですが、「Kyser(カイザー)カポ」のようなクリップ式のカポを素早く付け替えることでも実現できます。
この技は、専業のギタリストよりも、ヴォーカルも取るギタリストの方が素早く、確実に行なっている気がします。
何しろ、さっさと機械的な動作を済ませて、最後のサビを熱唱したい気持ちでいっぱいでしょうから!
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