歌の伴奏をするのであれば、ほとんどの場合はボーカリストに合わせてキーを設定することになると思います。それでは、自分で好きなようにアレンジできるソロギターでは、どのようにキーを決めたら良いでしょうか?
ギター1本で音楽のすべての要素を表現するソロギターでは、なるべく弾きやすいキーにして、曲に感情を込めたり、メロディーに表情を付けたりするのに力を使いたい所です。
ギターで弾きやすいキーとしては、楽譜の調号に♯が付く方向のもの、具体的にはCからG(♯1コ), D(♯2コ), A(♯3コ), E(♯4コ)あたりまでが良いでしょう。
逆に♭が付く方向には、F(♭1コ)を超えるとかなり弾きにくくなります。
これは開放弦がそのキーに合わない音程になって、使用頻度が激減するためです。
さらに、何かの拍子に開放弦が鳴っても濁った音になるので、より正確に弾かないといけなくなります。
例えば、♭が2コのB♭のキーでは、Eが外れている(ダイアトニックスケールにない)音なので、2弦(B)に加えて1弦と6弦の開放弦(E)がほとんど弾けなくなります。
6本のうち、3本の開放弦が封じられている状態!
と言うことで、ギターの特性を考えつつ、キーを決めなければならないですね‥。
しかし、アレンジする曲の音源があるのであれば、まずはその元のキーそのままでやりたいのが人情です。
丁度ギターで弾きやすいキーであれば良いですが、そうでないときはどうするかと言うと‥一番簡単なのはカポタストを使うやり方です。
例えばA♭の曲を弾きやすくするには、1フレットにカポを付けてキーGとして弾きます。
カポを付けると、必然的に使える音域が限定されてくるので、大体5カポくらいまでが実用的な範囲です。
この技は、もともと弾きやすいキーであっても響きが良くなかったり、うまくアレンジできないときの代替案としても有効です。
例えば、カポなしでキーAではいまいちなとき、2カポでキーGとして弾いても、5カポにしてキーEとして弾いても、出てくる音はキーAになります。
色々試せば、きっと満足のいく組み合わせが見つかるはず!
それでも気に入らないときは・・ソロギターのキーの決め方【変則チューニング編】に続きます。
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