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効果がなかった練習方法

学校のクラブ活動などで、何のためになるのか良く分からない練習を、言われるままにしたことはありませんか?それらの中には、後々基礎が身についていたり、効果を実感するものもありますが、結局何だったのか不明なものも存在します。独学だと指導する人がいないので、なおさら効果のない練習をしてしまいがちです。

 

今回は、私自身が「効果がなかった」と思う練習方法を、自戒の念を込めて3つご紹介したいと思います。

①レパートリー曲をいつでも弾けるようにしておく練習

 

ソロギターに取り組んでいた期間が長く、コピーした曲や自分でアレンジした曲がどんどん溜まっていく時期がありました。

 

曲を忘れてはもったいないので、曜日ごとにジャンルを決めて(月曜日はJ-POP、火曜日は洋楽、水曜日は変則チューニングの曲のように)10曲程度を毎日弾く練習をすることにしたのですが・・。

 

 

 

10曲を弾き切るにはそれなりの時間がかかるので、それ以外の練習をする時間が相対的に少なくなってしまいました。

 

さらに、10曲弾き終わっていざ違うことをしようとしても、頭と身体がフレッシュな状態でなく少し疲れているので、中々手に付きません。

 

 

 

近い内にライブで演奏したり録音したりするのであれば、曲の練習は必要かと思います。

 

しかし、ただ忘れないためだけであれば、録音するか動画を撮るか、楽譜にするかで事足ります。

 

お客さんのリクエストに応えて演奏するようなやり方でない限り、沢山の曲を常時準備しておくのは大変で効率が悪いです。

 

 

 

しかし、何故こんな練習を続けてしまったかと言うと・・10曲演奏すると、何かやった気になって謎の満足感があるからではないでしょうか!

②指が痛くなるまで練習する

 

ギターを始めたばかりの頃は、弦を押える左手の指先が柔らかくてすぐに痛くなりますが、日を追うごとに指先が固くなってきて、やがて痛みはなくなります。

 

それでも、長時間弾いたり激しいプレイを続けたりすると、指が痛くなってくるのには変わりありません。一時期、練習は指が痛くなるまでするという時期がありました。

 

 

 

左手もそうなのですが、私の場合は右手の指先が痛くなるのに謎の満足感を覚えていました。右手て指弾きする際、爪を使わない(指先の肉で弾く)ので、指先が少し固くなった方がクリアで大きな音が出せます。

 

右手の指先が痛くなると、次の日にはそれが回復してどんどん固さが増していくので、指先を育てている感があったのです。

 

 

 

しかし、一定の期間を超えると指先のタコがポロンとめくれて、ゼロスタート(急に柔らかくなるのでむしろマイナス)になります。

 

めくれた途端にこれまでと同じ音が出せなくなるので、テンションの下がり方は半端ありません!

 

 

 

今では、指弾きは必要な練習をほどほどに行なって、常に指先が少し固い状態を保つようにしています(この辺りの加減は体質も関係するかもしれません)。

 

 

 

左手に関しては、無理に弾くと指を切ったり、手首が腱鞘炎になってしまうこともあるのでかなりリスキーです。

 

沢山弾くのは結構ですが、無駄にストイックになる必要は全くないと思います。

③どこでも練習

 

「練習を1日休んだら取り戻すのに3日かかる」という言葉は、今でこそ見直されつつありますが、つい最近までは常識とされていたように思います。

 

私も練習をしないのが怖い時があり、まったくギターと関係ない仕事の出張時などにギター(コンパクトなトラベルギター)を持って行ってホテルで弾いていたことがありました。

 

 

 

今考えると、その出先での練習は逆にもったいなかったと思います。

 

1,2日では演奏力はあまり落ちませんし、それよりは行った先々でしか体験できないことや出会いに時間を割く方が、将来的には(音楽でもそれ以外でも)有益だと思います。

 

 

 

ただ練習ではなく、普段と違った場所で弾いたり曲を作ったりする目的であれば、ギター片手にというのも良いかもしれませんね。

さいごに

 

効果がなかったと思う練習を3つご紹介しましたが、今回のすべてに共通しているのは「練習のための練習」になってしまっている所ではないでしょうか。

 

楽器を演奏するのは最終的に身体なので、知らず知らずの内に古い時代の体育会系のような根拠のないストイック思考が入り込んで来る時があります。

 

弾かないと上達しませんが、練習時間が多いほど理想の演奏ができるわけでもありません。

 

今回の内容に心当たりのある方は、普段の練習内容を再考してみてはいかがでしょうか?

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