ギターを弾いていると様々な専門用語がでてきますが、中には複数の意味を持つものもあります。ネットの検索では多数派の説明から出てくるので、誤って解釈してしまうことがあるかもしれません。今回は、私がギターを始めたときに混乱した用語を3つご紹介します。
アルペジオ
1つ目の用語はアルペジオです。
「和音を分散させて弾くこと」ですが、3種類の弾き方があります。
もっとも一般的なのは、コードを押えた状態で1音ずつバラバラに弾くパターンです。
動画の冒頭の伴奏フレーズですね。
1音ずつ弾いていても前の音が残っているので、コードの響きが十分に伝わる弾き方です。
ギターソロに関係する話でアルペジオが出てきたら、コードを押えたままにせずにコードトーンを分散させて弾くことを意味しています。
動画の冒頭がその例です。
Cadd9とAmadd9の構成音(C D E G)と(A B C E)を、音が被らないように切って弾いています。
ディレイが掛かっているので少し分かりづらいですが、コードを押えたままのアルペジオとは異なることを感じて頂けると思ます。
何となく、ジャズ出身の方がアルペジオと言うと、こちらを差す印象です。
最後は少数派のアルペジオですが、クラシックギターのテクニックです。
動画の冒頭の和音にご注目下さい。
指でコードを同時に弾くのではなく、親指→人差し指→中指 とわずかに時間差をつけて弾いています。
他のアルペジオの弾き方に比べて複雑なパターンがないため、あまり話題に上がることはありません。
しかし、メロディーが際立ったり各音がきれいに聴こえたりするので、効果的な奏法だと思います。
トレモロ
2つ目の用語はトレモロです。
多数派の意味は「音を連続して出すこと」です。
ギターでは下の超有名曲のソロのラスト部分(3:36~)で聴こえてくるような奏法ですね。
このソロを弾いているのはエディ・ヴァン・ヘイレンなので、ハミングバードピッキングと呼ぶべきなのかもしれませんが。。
エレキギターを弾かれる方なら、エフェクターのイメージも強いと思います。
下の動画は、トレモロの効果がすごく良く分かります。
最初のトレモロと違って、音がユラユラするイメージですね。
あまりなさそうですが「トレモロで弾いたらどう?」と言われたときに、違う方のトレモロを弾いたらちょっと恥ずかしいです。
もしかして、トレモロでトレモロを弾けってことかもしれませんが・・。
コーラス
3つ目の用語はコーラスです。
一般的には、カラオケで「1人で歌うの恥ずかしいからコーラスしてよ」のコーラスですね。
トレモロと同じく、エフェクターのコーラスもあります。
わずかに遅れた音を加えて揺らぎを与えるエフェクトですね。
練習スタジオのアンプに内蔵されているのも良く目にします。
リハーサルなどで打ち合わせをしているときのコーラスは、曲のひとまとまり(歌謡曲の1番、2番・・)の意味です。
下の曲は12小節で1コーラスのジャズブルースです。
0:55から3コーラス、ソロを弾いています。
最後は日本人には馴染みがないですが、英語圏の人のコーラスといえばこれ?
曲の「サビ」の部分を表すコーラスです。
英語の教則DVDなんかを見ていると、「ヴァース」や「ブリッジ」と共にコーラスという言葉が出てきます。
どうしてもAメロ、Bメロ、サビの方がしっくりきますが・・リモートでセッションできる時代、ちゃんと感覚的に覚えておくべきなんでしょう。。
さいごに
文脈で意味の変わるギター用語を、動画を交えてご紹介しました。
ちゃんと話を聞いていれば、実際に意味を間違うことは少ないかもしれません。
しかし、「文脈から」とか「行間を読んで」とかで意味を補足するのは、日本人的な感覚なのかな?と思ったりもします。
日本語以外では、今回出てきた用語も意味ごとに違う言葉になってるのかもしれません・・。
その辺は機会があればまた調べたいと思います(←調べないという意味です)。
今回の記事では、ちょっとしたモヤモヤの解消ができればそれでOKです!
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