歌本でコードを弾いているときに詰まりがちなのが、クリシェです。まじめに弾くと難しいし、音を減らすと味気ない・・。そこで、押えやすくて響きの良いお手軽なクリシェをご紹介します。
Am型
クリシェとは、コードの1音だけを上昇または下降させることです。
パッと思いついた例は、GLAYの「However」です。
公式動画を貼っておきます。
ギターソロ前の3:58からと、クライマックスの5:08からで聴こえる進行です。
このクリシェをまじめに弾いてみます。
(AmM7は2弦と3弦を人差し指でセーハします)
サウンドは悪くありませんが、とても押えにくいですね!
特に最後のAm6は、弾き語りしながら押えるにはキツイです。
そこで、似た構成音で馴染みのあるコードに変換します。
かなり押えやすくなりました。
まだAmM7がキビシイ・・という場合はさらに変換します。
すべてが基本的なローコードのフォームになりました!
最後はD7でも良いですが、シンプルなDの方がしっくり来る気がします。
実際に弾いて確かめてみて下さい。
この押え方だとベースがA→B→C→Dと上昇するので、音により動きが加わります。
バンドで弾くときは、勝手にコードを変換すると怒られるかもしれません。
しかし、バンドではベースやキーボードと一緒にコード感を演出するので、必ずしもたくさんの音を出す必要はありません。
すなわち、まじめに弾く方法は優先度が低く、変換した押え方は1人で弾くときに重宝するということです。
Em型
Amと同様に、Emからのクリシェも簡単にしておきます。
まじめなのがこれ。
最後だけ変換するとこれ。
すべてを変換するとこれです。
弾き語りではカポタストを使ってキーチェンジすることが多いため、Am型とEm型の2パターンだけで、かなりの曲に対応できると思います。
さいごに
簡単に押えられる実践的なクリシェをご紹介しました。
今回はマイナーコードの下降パターンでしたが、メジャーコードや上昇パターンなど、他にもクリシェのバリエーションがあります。
まじめに押えるのも良いですが、似た構成音を持つ他のコードを考えるアプローチも試してみて下さい。
押えやすくなって歌に集中できたり、響きが良くなるかもしれません。
もし思ったコードが見つからなくても、考える過程で得た経験は後で必ず役に立つはずです!
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