ギターを弾く人間なら、誰しも憧れのギタリストがいると思います。それも1人ではなく、複数いることが多いのではないでしょうか?そのギタリストの共通点を探ることで、見えていたようで見えていない理想のギタリストの姿が浮かび上がってくるのでは?というお話です。
好きなギタリストなんだから共通点はすぐに分かりそうですが、案外そうでもありません。
実際に名前を挙げていってみて下さい。
華やかなプレイをするギターヒーローでも、歌に寄り添うギターを弾くシンガーソングライターでも、ギターのうまい近所の知り合いでも、誰でもかまいません。
名前の挙がった全員が共通点だらけなら、あなたの趣味嗜好は一貫していると言えるかもしれません。
そのギタリスト達自体が、今あなたが理想としている姿です!
しかし、複数の名前を挙げると、1人や2人は例外的に見える人がまじっていませんか?
一見、共通点が分からないときは、ゆっくり考えてみましょう。
あえて図示することもないかもしれませんが、下のように重なっている部分をさがすイメージです。
好きなギタリストすべてにあてはまる特徴なら、自分がやりたい(弾きたい)ことの根幹と認識しても良いのでは?という理屈です。
どれだけの人が興味があるか分かりませんが・・私もやってみます。
まず、パッと思いつく好きなギタリストを挙げます。
ここでは分かりやすいように、海外の有名ギタリストだけ抜粋します。
- グラント・グリーン
- ゲイリー・ムーア
- ジョン・サイクス
- チェット・アトキンス
- ブライアン・セッツァー
- リッチー・ブラックモア
超有名な方ばかりなので、知らない名前があれば検索してみて下さい。
続いて共通点をさがします。
一見ハードロック寄りの人選ですが、世間的にはグラント・グリーンはジャズ、チェット・アトキンスはカントリー、ブライアン・セッツァーはロカビリーに分類されるかもしれません。
頑張って見つけた共通点は4つです。
①良い曲を作る
有名なギタリストなら誰しもが当てはまりそうですが、例えばジェフ・ベックやラリー・カールトンにはそのイメージはありません(失礼!)
②1つの音楽ジャンルにおさまらない
例えばリッチー・ブラックモアはディープ・パープルでのハードなプレイが有名ですが、実質的にリーダーだったバンド「レインボー」ではポップな曲も多数演奏しています。
グラント・グリーンはジャズの名門レーベル「ブルーノート」で活躍したギタリストですが、晩年はワンコードの上で延々とアドリブを回すようなファンキーなスタイルになっています。
③感性でギターを弾く
きっちりとギターソロを構築するというよりは、得意フレーズなどを直感的に組み合わせて音をつむいでいくことが多いように思います。
④フレーズパターンを効果的に使う
あるフレーズを1フレットずつずらしていったり、全く同じフレーズをコードが変わっても弾き続けたり(シーケンス・フレーズ)、1つのモチーフを効果的に用いてギターを歌わせています。
こうやって共通点を挙げてみると、普段の練習や曲作り、アレンジの作業などで何となく目指していることが明文化された気がします。
実際に習得できるかや、習得することが正解なのかは置いておいて・・今の自分の考えを整理するのには良い方法なのではないでしょうか。
もしかしたら、自分と同じ楽器のプレイヤーだけではなく、好きなバンドやアーティストでやってみても面白いかもしれません。
音楽に関することだけでなく、ファッションや思想などでも何か新しい気付きがあるかもしれません。
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