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ライブ用にアレンジする!ルーパーの使い方 ④エンディングのアレンジ

ルーパーを使ってライブでも演奏可能な完成されたアレンジをするには?その方法の第四弾です。今回は、ルーパーを止めて曲を終わらせる方法について書きたいと思います。音をうまく重ねていくのも大変ですが、それらの積み重ねからうまくエンディングに持って行くのは、実は意外と難しいんです!

ルーパーの止め方

 

アレンジの前に、ルーパーそのものの操作方法を確認したいと思います。

 

ペダルが2つ以上あるルーパーだと、ループを止めるフットスイッチを1回踏むだけで止まります。

 

これはとてもシンプルですね!

 

後は本番の靴でもうまく踏めるか確認するなど、実践的なところになります。

 

 

 

フットスイッチが1つだけのコンパクトなルーパーは、素早く2回スイッチを踏んだら止まる仕様になっているものがほとんどだと思います。

 

これが案外操作が難しく、手でギターを弾きながらだと失敗することも多いです。。

 

自分ではルーパーを止めてカッコ良くエンディングを決めたと思っていても、まだループが鳴り続けるという事故が多発します(止めたくないのに止めてしまう事故もありますが・・)。

 

 

 

失敗しないコツは、止めたい部分の1拍前からリズムに乗ってチョンチョンと2回踏むことです。

 

足が手のリズムと連動するため、つんのめることなくスムーズにループを止めることができます。

 

ただし、曲のテンポがスローの場合、1拍の長さで2回踏んでもルーパーが止まってくれない場合があるので、状況に応じて踏むリズムは調整してみて下さい。

キメフレーズで終わる

 

ルーパーを止めた直後は、それまで重ねてきた音が急になくなるため違和感が出やすくなります。

 

回避するにはいくつかの方法が考えられますが、エンディングっぽいキメフレーズを弾くのが定番のアレンジです。

 

エンディングっぽいと言われただけでは難しく感じますが、単純にフレーズを繰り返すだけでエンディング感を出すことができます!

 

 

 

下の2曲のオリジナル曲は、どちらもコーラスの終盤のフレーズを繰り返すことで、エンディング感を出しています。

ハーモニクスで終わる

 

このブログを書くために過去のルーパーのアレンジを見返してたのですが、意外とやってたのがルーパーを止めた瞬間にハーモニクスを鳴らすアレンジです。

 

普通のバンドやソロギターでも、バックの音が急になくなった瞬間にハーモニクスのフレーズを弾いてハッとさせるアレンジがあると思いますが、そのルーパー版ですね。

 

ハーモニクスの突き抜けるような音が、ルーパーが止まって何もなくなった空間をうまく消し去ってくれます!

 

 

 

下の2曲は、どちらも12フレットのハーモニクスを鳴らすだけでルーパーを止めています。

 

ナチュラルハーモニクスは使えるキーが限られるのが難点ですが・・。

とことん音を詰め込んで終わる

 

どうせルーパーを切って音が薄くなるなら、それまでにできる限り音を詰め込んでやろうという方法です。

 

ルーパーのオーバーダビング(多重録音)の数は無制限なので何回も音を重ねていくことができます。

 

重ねるにつれて何を弾いているのかわからないカオス状態になっていきますが、これはルーパーでなければなかなか再現することができない音です!

 

 

 

下は前回のブログ「ライブ用にアレンジする!ルーパーの使い方 ③どこをループさせるか?」でもご紹介した「LOVE PHANTOM」ですが、3:15あたりからどんどん音を重ねていってます。

 

ある程度外さないように弾けばガチャガチャした雰囲気は出せるため、自由に弾いてそのたびに違った音の重なり方になるのも面白いです。

ブレイクを入れて終わる

 

ルーパーで音の厚みが増している状態を逆手にとって、ブレイクを入れる方法です。

 

一気に音数がゼロになるため、強烈なインパクトを与えることができます。

 

このアレンジはループがピシッと止まらないと全く様にならないので、フットスイッチを踏む練習は多めにやっておきたい所です!

 

 

 

下の「ウォーターメロンマン」はブレイクの後、少しためてからエンディングフレーズを弾いてまとめています。

【番外編】曲の途中でルーパーを止める

 

曲の最後はもちろんルーパーを止めることになりますが、曲中で止めることも可能です。

 

一般的には、ルーパーを使うと音数が単調に増加していくようなアレンジになりがちです。

 

それはそれで良いのですが、1曲の中で起伏にとんだアレンジにしたい時は、曲中でルーパーを止めることで一旦音の厚さを減らすことができます。

 

 

下のオリジナル曲は、曲中でルーパーを止めた後しばらくギター1本の音で弾いて、忘れたころにループを再び開始させるというアレンジにしています。

おわりに

 

4回に渡ってお送りしてきたルーパーの使い方も、今回で一旦終了となります(またトピックがあれば続きを書くかもしれません)。

 

私はハイエンドなルーパーを使ったことがありませんし、ルーパーを使っているミュージシャンを研究したわけでもないです。

 

なので、タネも仕掛けもない古典的なルーパーの使い方しか説明できていないと思います。

 

 

 

しかし、自分のポリシーの中で、今できる最大限の内容をとりあえずまとめられたと思います。

 

それは、いかにも「重ねていってます!」という使い方ではなく(もちろんそれはそれで良いんですが)、自然に曲として聴けて、エンディングもしっかりあり(フェードアウトで終わらず)、今現在弾いているというライブ感のあるアレンジです。

 

 

 

もともとは、バンドや弾き語りの方々に交じってライブをさせてもらう中で、ソロのギターインストで同じような音の厚みと演奏の自由さを実現するためのツールとして、ルーパーを使い始めました。

 

今ではルーパーを使ったアレンジが、演奏する曲の半分ほどを占めるようになっています。

 

もちろん他に良いツールがあったらどんどん取り入れたいと思いますが、まだまだルーパーとの付き合いは続きそうです。

 

 

 

と言うことで、ルーパーを使ったことのない方は、ぜひ試してみて下さい。

 

ルーパーほど使い方に頭を悩ますエフェクターは、他にありません!

 

ルーパーほど踏む練習が必要なエフェクターは、他にありません!

 

ルーパーほど中途半端なアレンジになるエフェクターは、他にありません!

 

しかし、ルーパーほど自分の分身になってくれる人は、他にいません!!

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