過去のブログ「ソロギターのキーの決め方【基本編】」などでソロギターでアレンジする時のキーの決め方を書きましたが、実際に多く使われているキーはどれなのでしょうか?また、困ったときはどんなキーにすれば良いのでしょうか?手前味噌ですが、私のYouTubeのソロギター曲(再生リストはこちらです)から使われているキーをカウントして、ランキングにしてみたいと思います。
ランキング作成の前提
- レギュラーチューニングの曲のみのランキングです。
- 平行調(CメジャーとAマイナーなど)はひとくくりにしてカウントします。
- カポを付けて移調したアレンジもカポなしのキーを基準としてカウントします。
- 1曲分で1ポイント、曲の中で転調する場合はそれぞれのキーを0.5ポイントでカウントします。
5位 A / F#m (1.5pt)
5位はAメジャー/F#マイナーキーです。
5位ですが、わずか1.5ポイントでほとんど使っていないという結果でした。
5弦開放のAと6弦開放のEが有効に使えるのに、どうしてでしょうか?
実はこのキーのときは、ドロップDチューニング(6弦をEからD)にしているケースの方が多いです。
ドロップDにすることで頻出するDコードのベース音を確保できます。
Eコードのベース音は6弦2フレットになってしまいますが、左手親指で押えると意外と融通が利きます。
本物のベーシストがいる場合はドロップDにする必要がないので、ソロギターならではのチューニング方法ですね。
Aメジャーキーのアレンジ「明日に架ける橋」※レギュラーチューニング
4位 E / C#m (6pt)
4位はEメジャー/C#マイナーキーです。
6ポイントで意外と使っているなという印象です。
傾向としてはテンポがそれほど速くない曲で、響きを重視してアレンジするときに採用しています。
自由の利くEコードとAコードで聴かせられるようにして、後のコードは使いづらいので運指などを頑張る・・ざっくりそんな感じです!
なのでどちらかと言えば、C#mマイナーよりもEメジャーの時に使う感じですね。
Eメジャーキーのアレンジ「虹(菅田将暉)」
3位 D / Bm (7pt)
3位はDメジャー/Bマイナーキーです。
これはDメジャーもBマイナーも同じくらい使っていました。
Cメジャー/Aマイナーキーだと、どこかで聴いたことあるようなアレンジにしかならない・・なんて時に試してみても良いかもしれません。
このキーで頻出するDコードは、オープンコードだとトップ(1弦)にキャラクターを決める3度の音(F#)が来るので使いづらいことが多いです(1弦はメロディーに使うので3度の音が鳴らせない)。
そんな時は、5弦5フレットをベースとして必要なときに4弦4フレットのF#音(3度の音)を加えてあげると安定します。
Dメジャーキーのアレンジ「上を向いて歩こう」
2位 G / Em (8pt)
2位はGメジャー/Eマイナーキーです。
もっと使っているかと思ったのですが、意外伸びず8ポイントでした。
Emコードのときに6弦開放がバンバン使えるので、GメジャーキーよりもEマイナーキーの方がソロギターでアレンジしやすいと思います。
12フレットや7フレットのナチュラルハーモニクスが有効に使えるのもポイントです。
困ったらEmのときに1~3弦の12フレット、Dのときに2~4弦の7フレットのナチュラルハーモニクスを鳴らしてみて下さい~。
Eマイナーキーのアレンジ「ストレンジャー」
1位 C / Am (13.5pt)
1位はやはりハ長調、Cメジャー/Aマイナーキーです。
昔にアレンジした曲はこのキーが多く、段々と使用頻度が減ってきている傾向でした。
おそらくオーソドックスなアレンジがしやすいキーですが、ベースを動かしたり面白い響きにしようとしたりすると逆に難しいキーなんだと思います。
ただ、カポを使ったり開放弦をうまく使ったり、工夫次第で可能性が無限大になるのは言うまでもありません!
困ったときに戻ってくる故郷のようなキーです。
このキーで使うコードフォームは慣れているものが多いので、まだソロギターアレンジに慣れていない場合にとりあえずC/Amキーを選ぶのも良いと思います。
Aマイナーキーのアレンジ「紅」
まとめ
ソロギターで使いやすいキー関して、ランキング形式でご紹介してきました。
- C / Am
- G / Em
- D / Bm
- E / C#m
- A / F#m
もちろん原曲のままのキーで行きたいときもあるでしょうし、曲によってうまくハマるキーも違います。
アレンジがしっくりこない場合は今回登場したキーに変えて色々試してみて、最終的なキーを決定すれば良いと思います。
今回のランキングでは、フラット系のキー(FメジャーやB♭メジャーなど)は登場しませんでした。
使える開放弦が少ないことがフラット系キーの使用頻度が低い要因ですが、ソロギターで使わないわけではありません。
曲中に転調してどうしても使わないといけないこともあれば、落ち着いた(統制された)響きにするためにあえてフラット系キーを選ぶこともあります。
結局、試行錯誤をして決めるって感じになってしまったのですが・・キー選択の何となくの指針は出せたのではないでしょうか。
せっかく時間と手間をかけてアレンジするので、最初のキー選択は自分が納得した上で次に進みたいですね。
あなたのソロギターアレンジが素晴らしいものになりますように(私も精進します!)。
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