まだまだ規模は小さいながらも、ギター教室の生徒さんが取り組む曲を覚える機会が増えてきました。そこで今回はギターで曲を覚える手順について書いてみたいと思います。案外人によってやり方が違うのではないでしょうか??
はじめに
曲を覚えるといっても色々な状況があると思いますが、今回は世の中に発表されている既存の曲を覚える場合を考えたいと思います。
なので表に出ていない地下アイドルの曲とか、友達が作ったオリジナル曲などは除きます!
まあ繰り返しその曲を聴くのが重要という点では同じかもしれませんが・・。
後は勉強法と同じで、人によって色んなやり方があって効果も様々だと思います。
あくまで私が現在実践している方法ということでご了承ください。。
それでは前置きはこれくらいにして本題に参りましょう!
①音源を探す
まずはその曲を聴ける状態にする所からスタートします。
曲の譜面が手に入る場合もあるかと思いますが、音源はあるに越したことはありません!
アニメの名セリフを再現するのに、台本を見るだけより実際の演技を聴いた方が良くないですか?
例えが下手ですが・・それと同じ理屈です。
今はサブスクで検索するだけで済むことがほとんなので、めちゃくちゃ楽です。
もちろんお金を払って合法的に聴いているので、変な心配をする必要もありません。
心配するのは電波だけですね!
昔は自分のCD棚から一生懸命さがしたり、レンタルショップに借りに行ったり、ちょっと前でもiTunesなどのネット経由で買ったりする必要がありました。
なのでもしかしたら譜面の重要度は昔の方が高かったのかもしれません。
さらに音源を手に入れるのに時間と手間がかかる分、より音楽が頭に入って来るような所もありましたね。
もう元の状態には戻れませんが笑
②何回も聴く
音源を手に入れたらそれを何回も聴きます。
なるべく音質が良い状態で目を閉じて集中して聴くのがベストでしょうが、時には何かをしながらでも良いかと思います。
繰り返し聴いて曲への印象が変わってきたらしめたものです(これについてはブログ「何回か聴くと良い曲に聴こえる」の不思議をご参照ください。)。
とは言え音楽を聴くのも時間のかかる作業ですよね。
例えば5分の曲を100回聴くのには8時間以上掛かります!
それに、聴くだけでは把握できる情報量にも限界があるように思います。
自分の中である程度理解したら、次の③の手順に進むのが良いのではないでしょうか。
③ギターでコピーする
耳コピしたり譜面を見たりしながら曲をコピーしていきます。
この時、音源とギターの音の両方を同時にモニターできる環境だと作業がはかどります。
どの程度までやるかは場合によりますが、キーや曲の構成を把握して、基本的なコード進行とバッキングパターン、歌メロを弾けるくらいまでは取り合えずやります。
コピーしている内にどうしても分からない部分が出てきたら、②の聴く手順に戻って再度③のコピーにトライします。
個人的にはこの②と③の手順の繰り返しが、曲やフレーズを頭に定着させる効果が高いと感じています。
おそらく学校の授業を聞いているだけではなく問題を自分で解いてみると、分かっているつもりで理解していなかった部分などが明確になって効率が良いのと同じではないでしょうか。
偉そうに言えるほど勉強してこなかったので、こんな所でノートを取ったり実践してみることの効果に気付きました・・。
余談ですが、楽譜を見て弾いて真似するのと音源を聴いて弾いて真似するのは、それぞれ異なる部分が鍛えられている気がしてなりません。
せっかくなのでバランス良く成長していきたいですね!
④無音で弾いてみる
なんか禅問答みたいな章タイトルですが・・。
言いたかったのは、音源が鳴っていない無の状態から曲を弾けるかトライするということです。
音源を何度も聴いている内は覚えているものですが、ちょっと違う作業をした後には意外と忘れているもの。。
1晩たってからなど時間を空けてから弾いてみて、できなければまた前のステップに戻ります。
この時、ギターの弾き方が分からないのであれば③のコピーへ、音のイメージすら頭に浮かばない場合は②まで戻る感じになると思います。
おわりに
曲を覚える手順をご紹介してきました。
途中で練習が必要になったり、何らかのアレンジが必要になったりすることもありますが、ざっくりとこんな流れだと思います。
演奏の仕事でとにかく曲数を弾けなければならない!って状況なら、楽譜の情報から即座に曲に対応する必要があるかもしれません。
でもそうでなければ、ゆっくりと手順を踏んでいくのが結果的には近道になると思います。
本当に好きな曲であれば、コード進行の分析やギターの細かいニュアンスのコピーなどまでじっくり取り組んで、自分の血肉にしていきたい所ですね。
好きな曲はそうでない曲に比べて何回も聴けて何回弾いても楽しいですし!
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