ギターを習っているなら、演奏フォームや左手の押え方に変な所があっても指摘してもらえます。しかし独学だと気付かずに弾き続け、そのまま変なクセとして残ってしまうことも・・。独学で変なクセをつけないためにはどうすれば良いのでしょうか?
私自身、ギターを始めてから10年以上は独学で練習してきました。
その後に少しギター教室に通って教わったこともありましたが、どちらかというと独学の側の人間だと思います。
しかし自分で言うのも何なのですが、それほど変なクセはついてないように思います。
一般的には独学は変なクセがついて上達が妨げられると言われますが、それを免れたのは何故か?
理由を考えることで、独学でギターを弾いている方々の参考になるのではと思い、このブログを書くことにしました。
それではさっそく1つずつ理由を挙げていきたいと思います!
適切な難易度の曲を練習した
ギターを始めたての頃は、初心者用の教則本や動画を見て練習することができます。
そこでも様々な苦労があると思いますが、より難しいのは次からのステップ「少しだけ弾けるようになってからどんな曲を練習していくか?」ではないでしょうか。
いわゆる中級者というには早すぎるし、完全な初心者でもない状態の時ですね・・。
難易度の高すぎる曲だと無理して変なクセがつくかもしれませんし、簡単すぎる曲だとテクニックが磨かれません。
私の時は、親切な楽器屋さんが演奏スキルに応じた教則ビデオ(今はDVDや動画ですね)を教えてくれたので、無意識にそこがクリアできていました。
1本の教則ビデオの内容をやり終えたら、その次はこれが良い、その次はこれ・・というように自然に進んで行けた感じです。
当然、毎回少しハイレベルなテクニックが必要になってくるので簡単には弾けませんが、いつまで経っても弾けないという難易度でもありません。
その辺りが、弾けない部分をごまかしたり無理したりして変なクセがつかなかった理由の1つだと思います。
思えばこれってクラシックピアノの進め方と似てますね(私はすぐに挫折しましたが・・)。
バイエル(今は使わないんでしょうか?)で基礎から積み上げていって、少しずつ曲の難易度が上がる感じです。
当然時間は掛かりますが、このやり方がベストなことが歴史的に証明されているのではないでしょうか?(たぶん・・)。
そういえば、ギターのコピー譜やアレンジの譜面に、曲の難易度が明記されていることがありますね。
そういったものを参考にするとか、自分より詳しい人に尋ねるなどして適切な難易度の曲にチャレンジするのが良さそうです。
曲の難易度が上がり続けた
例えば弾き語りがしたくてギターを始めたとすると、ある程度歌のバッキングができるようになったらあまりギターの練習をしなくなってしまうことがあります。
ギターの上達が目的ではないので別に何の問題もないのですが、そんな時に変なクセがついて残ってしまうこともあるのでは?とも感じています。
何故なら「変なクセがついたままでも弾けてしまう状態」がずっと続くからです。
少し違和感を感じていてもゴリ押しで何とかなってしまう。
そんな状態で弾き続けるのは、良くないフォームで反復練習をしているのと同じです。
気付いた時には、修正するのが難しいくらい体にクセが染み込んでしまっているかもしれません!
逆に曲の難易度が高くなっていくのであれば、変なクセがついた状態では弾けないので、色々と工夫して自分で修正していくことになります。
それが難易度が低い曲にも還元されるような感じでしょうか・・。
もちろん弾く難易度が高い曲が優れた曲ではないと思います。
なので考え方的には、今のテクニックで何とかなる曲でも、より聴く人の感情に訴えるにはどうすれば良いか?とか、これまでとは違ったアプローチができないか?などを常に模索するイメージと言ったほうが良いかもしれません。
同じようなバッキングしか弾かなくなったり、上手くなりたいけれど弾けるか不安な曲は避けてしまったり・・そんな時にも少しチャレンジしてみると良い結果が得られそうです。
色んなジャンルの曲を弾いた
様々な音楽ジャンルの曲を練習したのも良かったと思います。
先ほどの「曲の難易度が上がり続けた」と似た内容なのですが、変なクセがついたままでは多様な弾き方に対応できません。
弾けないジャンルを試行錯誤して練習している内に、すでに弾いていたものにも還元されて癖をなくす効果がありそうです。
私個人の音楽ジャンルの変遷としては、J-POPの弾き語りからスタートして、カントリー、ロック、ヘヴィメタル、アンプラグドっぽいもの、ジャズ・・。
改めて見るとそんなに多くない気もしますが・・逆にこれくらいでも大丈夫ということですね!
弾き方もそうですが、ギター自体もアコギとエレキの両方を使ってるのでその辺りも良かったのかもしれません。
別に無理して興味のないジャンルの曲を練習する必要はないと思います。
しかし、優れたミュージシャンで1つの音楽だけを聴いて練習してきたという人は稀です(当社比ですが・・)。
様々な要素が絡み合わないと本当に良いものが生まれないと思うので、何か1つに固執せずオープンな気持ちでいることが大事なのではないでしょうか?
例えが下手ですが、学校で専門の科目以外に一般的な教養等の授業も受けないといけないのと似てますね(学生の時は意味を理解してませんでしたが・・)。
演奏フォームを分析した
分析したと言っても、それほど大したことをしたわけではありません。
自分の演奏フォームが何か変な気がして悩んでいた時期があり、理想的なフォームを調べて真似するようなことをしていました。
理想的なフォームの調査には、好きなギタリストの演奏中の写真を利用してました。
雑誌とかに載ってる写真に物差しで線を引っ張って、ギターの位置や腕と指の角度などを調べていたんです。
実際は三次元なので1枚の写真だけではなかなかバシッとフォームが決まりませんが、それでも理想をじっくり把握するのは効果があったと思います。
最初に書いたように、ギターを始めてからしばらくは教則ビデオを見て練習したので、インストラクターのギタリストの弾いている姿をずっと見ていたことも良かったのかもしれません。
そうして思い描く理想のフォームに自分もなっているかを確認するには・・シンプルに鏡を見て弾きます!
大きい鏡の方が良いので、大抵は洗面台にある鏡になるかもしれません。。
最初の内は、想像していたよりもずっと汚いフォームで弾いていることにショックを受けてた記憶があります。
しかしそのままにしておいても何も変わらないので、少しずつ修正を加えていきました。
別にやましいことをしているわけではありませんが、「ギターを弾いている自分ってカッコイイ!」という意味で鏡を見ていると思われたくないので、家族がいない間にこっそり確認してましたね。。
今なら手軽に演奏動画が撮影できるので、それを確認するのも良さそうです(左右が反転しないという意味でも良さそうです)。
ギターの先生よりも知見のない自分で判断しなければならなかったり、「誰のフォームを理想とするか」という問題もあるので難しい面もありますが、明らかに無理な力が入ったような演奏フォームになることは避けられるはずです。
曲だけでなく、先人のギタリスト達のフォームにも(自分のフォームにも)関心を持つことが吉と言えそうです。
さいごに
「独学でも変なクセをつけない方法」を私自身の体験談からご紹介しました。
思い返してみると、独学だからすべて自分の力で上達したなんてことは全然なく、ギターの先生以外にも様々な人から教わったり、影響を受けたりして現在があると感じます(まだまだですが)。
音楽をやる人間は自分だけの個性を求める傾向が強いですが、そのベースは周りの様々な影響から醸造されるのかもしれません。
今回のブログが少しでもお役に立てば幸いです。
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