「きつい」「汚い」「危険」な仕事が「3K」と表現されることがありますよね。同じようなマイナスイメージの表現として、ギターは「3M」なのではないかと最近思うようになりました。長くギターを弾かれている方はきっと共感してくれるはずです!逆にギターを始めたばかりの方はがっかりせずに聞いて下さい・・。
1つ目のM「モテない」
ギターを始める動機の中で誰しもが1%は持っている成分・・それはモテたいという気持ちです!
しかし残念ながらギターが少々弾けても、まあまあ弾けても、めちゃくちゃ弾けても、モテることはほぼありません。
そりゃヴィジュアル系バンドのギターとかをやってたらモテるかもしれません。
しかし世の中のギタリストはそんな人ばかりではなく、四畳半の部屋でフォークソングを歌うギタリストもいれば超攻撃的な低音リフをひたすら刻むギタリストもいます。
それら全員が「ギターを弾けること」だけでモテるようになるとは、想像するだけでも難しそうに思います。。
私は別にモテたくてギターを始めた訳ではありません(いきなり嘘っぽいですが)。
しかし正直に告白すると、ある程度弾けるようになってから異性に対してギターをちらつかせて気を惹こうとしたことは何度かあります笑
ただいずれも効果はほぼゼロと言って良いものでした・・。
なのでギターが「モテない」のは実体験をもとにした意見なんです!
結局見た目が良かったり、コミュ力が高かったり、そういう人はどんな趣味をしてようがモテます(何かひがみが入ってますが)。
ギターは練習で家にいる時間も長くなるので、何となく陰キャに思われて逆に不利になっているかももしれません。
1つモテそうなことを挙げるなら、大切な人のために曲を書いたり歌ったりすることですね。
でもそれもある程度親密な関係だからこそ可能なことなんですが。。
あまり親しくない人からいきなり曲をプレゼントされたら、普通はドン引きしてしまいます。
そういう意味では、取っ掛かりには使えなくても距離が近くなってきたらモテる効果もあると言えるかもしれません。
しかしそれもある期間を過ぎたら「モテない」要素に変わります。
ひと月に出演できるライブの本数を奥さんから決められていたり、部屋に閉じこもって練習してるなら他の事を手伝ってと暗に言われたり・・なかなか不憫な(パートナー側からしたら当然な)生活が待っています・・。
2つ目のM「もたない」
2つ目のMは「もたない」です。
手を痛めるから重たいものを持たない、とかではありません。
「間が持たない」です!
ギターを弾いていると多かれ少なかれ、人に披露する機会があると思います。
例えば自宅に遊びに来た友人に「何か弾いてみてよ」と言われたときですね・・。
見てろよ!と得意の曲やフレーズを弾いてあげても、おそらく数分ともたないでしょう。
「ふーん」とか「すごいねー」とか言われてすぐ違う話題になります。
ここまで来るのに練習に何時間を費やしてきたか・・。
別に友達に聴いてもらうためだけにギターをやっている訳ではありませんが、それにしてもコスパが最悪です。
ただでさえ「もたない」のに、本番で練習の成果が全然出せなければもう目も当てられません(ただしこれを気にしてるのは本人だけなんですが)。
日頃コツコツしてきた練習の成果を本番で発揮する・・何かスポーツと似ているところがありますね。
まあスポーツはその競技自体が上達する以外にも、体が鍛えられる効果もあります。
しかしギターだと目に見えて変化する部分が少ないのでかなり微妙です(押える方の指先にタコができるくらい・・)。
ちょっと話がそれましたが、ギターで「もたせる」ようにすることは本当に大変です。
私も曲を作ったり曲のギターアレンジをしたりしますが、飽きられないように曲にフックを作ったりダイナミクスを大きく付けてみたり意外なフレーズを急に入れてみたり・・と日々頭を悩ませています。
やっとこさ完成したものをさらに人前で披露できるように繰り返し練習して、完成度を高めて、MCも考えて・・ようやく1曲通して耳を澄まして聴いてもらえるかという感じです。
でもよく考えたら、そういった大変さは別にギター(音楽)だけではないですね。
どんなことだって時間を掛けてじっくり作られたものでないと「もたない」のは共通な気がします。
そういう意味では時間を掛けて取り組むことができるかが、その物事が上達するかの鍵を握っているのかもしれません。
3つ目のM「もうからない」
ギターをやっていて何か生活の足しになることがあるでしょうか?
いきなり守銭奴みたいなことを言ってますが・・。
もし釣りが趣味なら・・釣果があれば食卓が豪華になります。
もし家庭菜園が趣味なら・・安全で新鮮な野菜が食べられる上に家計も助かります。
もし手芸が趣味なら・・かわいい小物が出来上がるだけでなく実用的な衣類まで作れるかもしれません。
ギターでは・・特に何も思いつきません。
そりゃ路上ライブで投げ銭をもらうとか、バンドを組んでライブハウスに出演するといった手があるかもしれませんが、ハードルがとんでもなく高いです。
しかも相当な人数をコンスタントに集めなければ儲かるどころか赤字になりますし・・。
今は演奏動画をYouTubeにアップして広告収入を得るという手もありますね。
でもこれも突き抜けて凄いとか、群を抜いて面白かったりしないと誰も見てくれません。。
教則本等で有名なギタリストの宮脇俊郎さんが著書で確かこんなことを書いてました「ギターで生活できるのはほんの一握り。しかも弁護士になるために猛勉強するのと同じくらいギターに取り組まなければチャンスすらない」(ちょっとニュアンスが違ったらすみません・・)
もしギターで生活できたとしても、その水準は弁護士とは比べ物にならなさそうです。
副業的に少しだけ・・というのもそれはそれで色々やらないといけないので大変です。
もはや自分で自分にボランティアをしてる(?)ような感じですね。
ギターの練習がある種の修行のように感じる時があるのも「もうからない」が原因なのかもしれません。
まあ修業は修業でそんなに苦ではなかったりもするんですが・・。
ここまで私が考えるギターの「3M」を紹介してきましたが、これ以外の部分ではギターほど素晴らしいものもない気がします(いまさら持ち上げる)。
幸いギターは、本体さえ購入してしまえばそれほどお金の掛かる趣味ではないと思います。
弦やピック、シールドは消耗品ですがそんなに頻繁に交換することもありません。
たまに新しいギターや機材が欲しい病を発症する人がいるので(私もたまに罹ります)、そこだけは注意ですが。。
さらにギターを弾く環境もどんどん改善されてきています。
ギター本体や機材は今や自宅に居ながらでも入手できますし、必要なくなれば売るのも簡単です。
ギターを弾くための情報はWeb上に溢れていますし、音楽教室だってたくさんあります。
好きな曲をコピーするも良し、背伸びして難しいジャンルに挑戦するのも良し、自分で曲を作るのも良し、ジャムセッションに参加するのも良し、好きな楽しみ方ができます。
他にもたくさん良い点があって、ちょっとやそっとでは書き切れないくらいです!
「3M」を超える楽しみがあるからこそ、これほど多くの人に愛される楽器なのかもしれません。
・・無理矢理まとめましたが、最後までご覧頂きありがとうございました。
また別のブログでお会いしましょう!
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