楽曲のテンポを表すのにBPM(Beats Per Minute)を用いることがよくあります。1分間に演奏される拍数を数値で表したものですね。このBPMですが、数値で言われたときに実際のテンポ感をすぐにイメージできるでしょうか?
例えばBPM=60だと1秒間に1拍、BPM=120だと1秒間に2拍のテンポになります。
BPMの定義からしてそれは当たり前だろうと言われるかもしれませんが・・。
しかし感覚だけで1秒を正確に計るのって、意外と難しい気がします。
子供のころ、目をつぶりながらストップウォッチをスタートさせて10秒ギリギリでストップするような遊びをやりませんでしたか?
簡単そうに思えても、実際にやってみると10秒間で結構な誤差が出てきたと思います。
いまどき、メトロノームやアプリのTAP機能をつかえばBPMはすぐに分かります。
しかしBPMの数値と実際のテンポを感覚的に把握しておいた方が、何かと良い気がしませんか?
普段からBPMを意識して演奏している人にとっては当然の感覚かもしれませんが、少なくとも私は何となく弾いていることが多いのでその辺があやふやです。。
そこで、身近な音のBPMを調べて少しでも数値感覚を身に付けようというのが、今回のブログの主旨になります!
という訳で、メトロノームのアプリが入ったスマホを片手に身近な音のBPMをどんどん調査して行こうと思たのですが・・周期的に鳴る音って意外とないですね。
何とかかき集めたのが下記です。
- 冷蔵庫を長時間開けっ放しにした時のアラーム音:75 [BPM]
- 車のバックギアに入れた時の警告音:87 [BPM]
- 車の方向指示器を出した時の音:170 [BPM]
- 歩行者用の青信号の点滅:120 [BPM]
冷蔵庫や車の音は鳴らす間隔の基準があるのかもしれませんが、製品によって微妙に違いそうです。
なのであまり参考にはならないですね。。
もはや音ではない信号の点滅が最も不変っぽいです。
しかしそんな観点で見ることがないので、どれくらいの間隔で点滅しているかすぐにイメージできません。
しかも120[BPM]なら1秒間に2拍の方がまだ分かりやすいので、わざわざ信号機をイメージするメリットがありません・・。
やはりBPMの感覚を身に付けるには、実際の曲を調べてみるのが良さそうです。
有名な曲ならちょっと検索するとBPMのリストみたいなのが出てくるかもしれません。
マニアックな曲なら自分で計ってみても良いと思います。
色んな曲のBPMを把握して、数値から感覚的にテンポが分かるようになれば良いですね!
・・と丸投げして終わるのはあんまりなので、今回BPMを調べる中で見つけた不変のBPMをご紹介しようと思います。
それはDeep Purpleの「Smoke on the water」です!
ギタリストなら誰もがコピーしたであろう超有名リフ・・一応オフィシャルの動画を貼っておきますね。
オリジナルのテイクはアルバム「Machine Head」に収録でおよそ115[BPM]です。
1秒間に2拍の120[BPM]に近いですね。
面白いのは、ライブのテイクになってもこの115[BPM]のテンポが変わらないことです。
Deep Purpleの有名なライブ盤「Live in Japan」に収録の「Smoke on the water」もおよそ115[BPM]。
しかし同じく2枚のアルバムのどちらにも収録されている「Hayway Star」はスタジオ盤の「Machine Head」では170[BPM]ですが、ライブ盤の「Live in Japan」では186[BPM]にアップしています。
ライブでテンションが上がっても走ることなくBPMはきっちりキープされる・・「Smoke on the water」はまるで「光速度不変の原理」に通じるような不思議な曲です!
もしかしたら、120BPMを1秒間に2拍とするよりも正確に数えられるかもしれませんね。
という訳で最初に話題に上がったストップウォッチ10秒チャレンジで検証してみたいと思います!
「Smoke on the water」のリフを脳内再生しながら、5小節分(20拍分)が経過したところでボタンを押すと、10秒近辺で止まっているはずです。
ブログを書いている合間にスマホのストップウォッチ機能で実際にやってみると・・9.78秒となりました!
理論上は10秒より少し早めに止まるはず(10[秒]×115[BPM]/120[BPM]=9.58[秒]で止まるはず)なので、かなり正確ではないでしょうか?
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