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「聴く曲をAIに選ばされている」は本当?

Amazonで買い物をする時、これまで閲覧した商品や購入履歴をもとに、自動でおすすめ商品を教えてくれます。同じように音楽のサブスクサービスは、おすすめの曲を選んでくれて、放っておいたらAIが選んだ曲が次々に再生される状態になります。これって人間が曲を選んでいるのではなく、AIに曲を選ばされていると言えないでしょうか?

今回のブログでは、よくある「最近の若いもんは・・」のようにサブスクを否定したい訳ではなく、高尚に現在の状況を分析するという訳でもありません。

 

大半の音楽をサブスクで聴くようになった今、ちょっと立ち止まって考えてみよう!という軽い試み程度だと思って見て頂ければ幸いです。

 

せっかく色々音楽を聴いているのに、結局何も頭に残っていない、ましてやギタープレイにも活かせていない・・そんな悲しいことにならないように、自省の意味も込めて書いてみたいと思います。

歴史は繰り返す?

 

サブスクの台頭で、自分で聴く曲を選ばなくなったと言われますが、同じようなことは以前から繰り返し起こっている気がします。

 

例えば少し昔なら、ギタリストごと等のおすすめ盤が載っている本をもとに、どのCDを買うか考えていた人も多いと思います。

 

詳しい人が書いたCDレビューの内容は貴重な情報源だったので、大いに参考になりました。

 

サブスクがプログラム、本は音楽ライター(人間)という違いはありますが、ある意味誰かに選ばされていると言えないでしょうか。

 

 

 

参考情報なしに直接CDを買うにしても、完全に自分で選んでいる訳ではありません。

 

CD屋さんに置いているのは、多くの人に買ってもらえそうなものが優先されているはずです(お店の人も商売なので・・)。

 

チャートで1位を取ったアルバム!とか、大御所バンドの待望の新作!とか書かれていると、いやが上にも聴いてみたくなりますよね。

 

そんな状況で手に取るCDが、本当に自分で選んだものであるかは微妙な所です。

 

 

 

新品でなく、中古CD屋さんや古本屋さんで買う時も同じです。

 

他の誰かが売ったものしか置いていないので、品揃えに偏りがあるはず。

 

偏りのある中で選んだCDは、果たして自分で選んだもの??

 

これら実店舗ではサブスクよりも母数が少ないので、より選ばされている割合は大きそうです。

 

 

 

本なら購入して読んでもらえるように、CD屋さんなら売れるように、サブスクなどのサービスなら契約を継続してもらうように・・形態は違えども、やってることの本質は同じなのかもしれません。

 

ただ、やんわり選ばされているにしても、その品揃えのクセはAIでない方が強いようです。

 

CDのレビューは、出版社の意向など大人の事情もあると思いますが、レビューを書く人の趣味趣向に依存した内容であることが多いです。

 

私がギターを始めた頃に参考にしていたレビューで印象的だったのが、ラリー・カールトンのおすすめのアルバムとして「ディスカヴァリー」が挙げられていたことです。

 

今見たら「え、何それ?Room 335が入ってる「夜の彷徨」じゃないの!?」となりますが・・当時は何の疑いもなく「ディスカヴァリー」を入手して聴いていました。

 

 

 

「ディスカヴァリー」は、何と全編アコースティックギターで彩られたアルバムです。。

 

レビューの執筆者曰く、アコギでプレイすることによって、ラリー・カールトンの良さがより出ているということでしたが・・。

 

かなりクセが強いセレクトではないでしょうか。

 

 

 

CD屋さんでも、お店の人によってまあまあ品揃えが左右されていました。

 

こだわり店主みたいな人のお店で、例えばヘヴィーメタルのコーナーだけがやたら充実しているとか・・。

 

古本屋さんでも、時期や地域によって置いてある商品の傾向が違ったりするので面白いです。

 

それに比べて、AIが選んでくるのは当たり障りのない、万人受けしそうなものが多い印象ですね。

 

 

 

そもそも、AIはそれらしいものを提示することは得意ですが、尖ったことはあまりできないようです。

 

選択の基準として、もっともらしさを表す尤度(ゆうど)というパラメータが使われているらしいのですが・・少し本を読んでかじっただけなので、すみません詳しくは分かりません。。

 

とにかく、選ばせ方や品揃えに違いがあるのは確かなので、その特徴を理解して利用するのが良さそうです。

歴史は繰り返さない?

 

サブスクがなかった少し前は、音源を探して手に入れて、それをプレイヤーにセットして・・と聴くまでにいくつかのステップが必要でした。

 

さらに、レコードもまだなかった時代なら、生演奏がされている場所に行かないと、音楽が聴けなかったはずです。

 

演奏会場に決まった時間に行かないといけないですし、繰り返し聴けないなど、レコードやCDよりもさらに厳しい制約の中で、音楽を聴くステップを踏んでいく必要があります。

 

 

 

逆に、現在のサブスクでは、最短で数回タップするだけで音楽を聴くことができます。

 

さらに、自分で検索して聴きたい曲を選ばなくても、AIがどんどん次のプレイリストを用意してくれます。

 

目的を達成するまでのハードルが、どんどん低くなっている感じですね。。

 

 

 

人間の性(さが)か、簡単に手に入ってしまうものは大事にしないように思います。

 

また、大量消費できるので、個々に対する印象がかなり薄まってしまいます。

 

便利さの代償として、失ってしまったものもあるはず(何か三流の歌の歌詞みたいになってきました・・)。

 

 

 

しかし、機械に頼っては鍛えられないといって、長距離を鉄道や車なしに徒歩で移動する人はいません。

 

まれに悲惨な交通事故が起こってそのあり方が議論されることもありますが、それらがない世界にはもう戻れません。

 

もし体を鍛えたいのであれば、意識的にスポーツに取り組んだり、ジムに行ったりすることになりますね。

 

サブスクも、そういった使い方が大事になるのでしょうか。。

 

 

 

具体的には・・少しでも惹かれる部分があったアルバムは何回も繰り返し聴くとか、どんな音楽を聴いたか記録を付けてみるとか、気になったフレーズをギターでコピーしてみるとかでしょうか。

 

探り探りですが、色々な方法を試してみたいと思います。

 

車移動に慣れ過ぎて、いざというときに歩けない(自分では何もできない)というのは嫌なので・・。

 

 

 

ちなみに最近、健康診断に初めて引っ掛かりました(精密検査では幸い問題ありませんでした)。

 

そのことにビビッて、急に食事や運動に気を使い始めたのは内緒です笑

 

何かの曲にありましたが、何事も「失いかけて初めて大事さが分かる」のかもしれません・・。

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