ギターの弾き方やギター本体の見た目などの分かりやすい所だけでなく、細かい部分にもこだりがあるギタリストはたくさんいます。今回は、これまで様々なギタリストを見てきた中で、感動した細かいこだわりを、いくつかピックアップしてご紹介しようと思います。
チューニングのこだわり
ギターを弾く前にかならず行うチューニングですが、この時点でも人によって様々なこだわりがあります。
例えば「自分のチューニングの時に外に音を出さない」こだわりです。
ライブやスタジオ練習で自分のギターをチューニングするときに、外に出る音を絞って、聴こえなくするということですね。
ライブであれば、お客さんに音楽でない音を聴かせなくてすみますし、スタジオ練習なら、他のバンドメンバーの気が散ることもなくなります。
・・と書きつつ、私自身はバンバン音を出してチューニングしてます。。
これはリハーサル無し、さらにセッティングの時間が限られているという状況での演奏が多い中で、チューニングとサウンドチェックを兼ねているから・・と言い訳させて下さい笑
チューニングの音もライブ感があって良いという意見もありますが、どちらかというとない方がスマートかと思います。
一方で、他人がチューニングしている時は演奏をやめるという、こだわりというか配慮をする人もいます。
今ではほとんどの場合チューナーを使うので、少しの雑音なら問題ないことも多いですが、できれば耳で自分の楽器の音だけを聴いて、チューニングしたいですよね。
チューナーで開放弦を大体合わせたとしても、押弦すると音程に違和感が出てくることもありますし・・。
他人がチューニングしている時は弾かない配慮によって、全員が好き勝手調整するよりも早く演奏の準備が整うのではないかと思います。
チューナーが足元にあるのではなく、ギターのヘッドに挟むクリップチューナーの場合にも、こだわりポイントがあります。
ずばり「チューニングした後にクリップチューナーを外す」ということですね。
ちょっとしたことに思えるかもしれませんが、ギターの顔とも言えるヘッド(何か変な言い回しですが)を綺麗に見せたいという思いから、クリップチューナーを外すというひと手間をかけている形です。
確かに、クリップチューナーをヘッドに挟むと、何かツノのようなものが生えているように見えます。
せっかくのメーカーのロゴや美しいインレイが、クリップチューナーで見えなくなることも多いですね。。
逆に考えると、エンドース契約しているギターメーカー以外のギターを使う時は、メーカーロゴが見えないようにクリップチューナーをつけたままにするのも良いかもしれません(トッププレイヤーだけの超激レアケースですね・・)。
アクセサリーのこだわり
ギターの見た目にこだわりのある人は多いと思いますが、ギター自体をコロコロ変えることはできません(物理的にも金銭的にも・・)。
しかし、ギター関連のアクセサリーであれば、まだ色々試すことができます。
例えばストラップだと、そのギタリストを象徴するような模様や材質のものが選ばれていることがありますし、さりげなく好きなキャラクターがプリントされたものを使っている、なんてこともあります。
他にも、カポタストをよく見ると、サメがネックをかじっていた!というのがありました。
実際に使っている人を見ましたが、あえてカポの話題にはふれず、淡々と弾いていたのが印象的でした笑
遊び心があって良いと思うんですが、サメ以外にも色々な種類が販売されいたらもっと楽しそうです。
曲のタイトルや内容に合わせてカポを変えるなんて趣向も、出来るようになるかもしれませんね。
後は、先ほどのカポもそうですが、色へのこだわりがある人も多いです。
例えばピック、カポ、シールドをすべて同じ色に統一している人が何人かいました。
見た目の統一感がありますし、何となく色で自分をブランディングしている感じもしていいですね。
ただし、カポやシールドは色を自由に選べますが、ピックは厚みで色分けされていることも多いので、好みの色と好みの弾き心地が一致しないこともあるかもしれません。
ちなみに、私は弾きやすいピックがたまたま黄色だったので、カポもそれに合わせて黄色のものを購入しました。
しかし、ピックが普通の黄色、カポがネオンイエローで色合いが違い、逆に変になってしまったことがあります・・。
同じように色の感覚がアバウトな方はご注意下さい!
ピックのように演奏に必須でないものについても、こだわりが見えることがあります。
例えば、インディアンのお守り(ドリームキャッチャー)や綺麗な色のバンダナをヘッドにかけている人がいますね。
バンダナは、1フレット付近にかけて、消音器としても使えるかも(実際にその使い方をしていたギタリストがいた気がしますが忘れました・・)。
ギタリストは手元に注目されることも多いので、指輪や時計などの本当のアクセサリーも目立ちます。
こだわりのある人は、その辺でも個性を出してくることが多いですね。
一方、手元と言えばマニキュアも考えられますが、こちらはほとんど見たことがありません。
記憶にあるのは、ヌーノ・ベッテンコートと聖飢魔Ⅱのギタリスト(たぶんルーク篁さん)だけです・・。
男性がマニキュアをすることが少ないのと、爪へのダメージを考えることもあって、目立つ割に普及してないのではないかと思います。
ステージ上のこだわり
人前でギターを演奏する時にも、その人のこだわりがにじみ出てきます。
例えばソロギターなどの歌わない曲を演奏する時は、マイクが邪魔にならない位置にスタンドを移動させてから演奏を始める人が多いです。
そうすることで、必要のない機材がお客さんの視界をさえぎることがなくなりますね。
視界をさえぎるといえば、譜面台も同様です。
譜面を使うか否かは状況によると思いますが、使う場合はできれば斜めに配置するとか、暗譜している曲を演奏するときは一旦片付けるなどの配慮があると、見ている方もうれしいです。
さらに、ファイルに収納した譜面を見ながら演奏する場合は、そのファイルの表紙をうまく装飾していたりすると、そのギタリストの演奏以外の一面が見られて良いですね。
見た目以外だと、チューニングのこだわりと少し被る部分もありますが、不要な音を出さないことを徹底している人もいます。
例えばエレキギターで、演奏しない時は常にヴォリュームのノブをゼロに回しておくと、不意に弦を触ってしまった時の音だけでなく、ノイズもシャットアウトできます。
ヴォリュームの上げ忘れさえしなければ、かなりスマートな所作だと思います。
私はエレアコで同じことをやろうとしたことがあるのですが、こちらはうまくいきませんでした。
プリアンプのヴォリュームを下げれば良いわけですが、ガリノイズが出てしまって逆に不快な思いをさせてしまうような感じになったんです。。
プリアンプの他のコントロール、例えばイコライザーのツマミはいじってもノイズが出ないのですが、ヴォリュームは何故かガリッと音がします。
私の持ってるエレアコは大体同じ状況なのですが、何かおかしいのでしょうか・・。
後は、エレアコのプリアンプはエレキギターのヴォリュームノブのように、すぐ操作できる部分に配置されていないので、頻繁に触るのが難しいというのもあります。
ということで、ハードウェア側ではヴォリュームを下げられないので、せめて手で常に弦に触れて余計な音が出ないようにしています。
以上、ギター関連の「さりげないこだわり」を紹介してきました。
中には自己満足と言えなくもないこだわりもありますが、基本的には人の立場になって考えているものが多く、印象にも残っています。
ただ自分がうまく演奏できたら良いという訳ではなく、聴いている側や一緒に演奏する側の気持ちになって生まれたこだわりという感じですね
ギターを演奏することは凄く神経を使いますし、人前で弾くならなおさらです。
自分のことでいっぱいいっぱいになることも多く、人の良いと思ったことをすべて実践するのは中々難しいです。
しかし、少しずつでも他人のことを考えた、自分なりのこだわりを増やしていって、スマートなギタリストを目指していけたらと思った次第です。
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