· 

堅苦しくない音楽理論の話

ここの所、堅苦しい内容のブログばかり書いている気がするので、今回は趣向を変えたいと思います。題して「堅苦しくない音楽理論の話」です!敬遠されがちな音楽理論ですが、とても有用で、実は知らない内にほとんどの人がもう使い始めてるということを、砕けた感じで書いてみます。

突然ですが、問題です。

 

フルーツが欲しくて果物屋さんにやって来ました。

 

ミカンが1袋に5つ入った状態で売られています。

 

10袋買ったらミカンは合計何個になるでしょうか?

 

 

 

答えは・・・・・・50個ですね。

 

何のひねりもなくてすみません。。

 

しかし、皆さんはどうやって答えの50個を計算しましたか?

 

 

 

ほとんどの人が、5の右横に0を付けて50という風に、すぐに答えを出したと思います。

 

この整理された考え方が、音楽理論の位置付けに近いのではないでしょうか?

 

 

 

買い物の場合、ミカンが50個だということを計算して、それが多いのか少ないのか検討し、購入を判断するのが目的です。

 

答えさえ合っていれば、計算はどんな方法でやっても構いません。

 

律儀に5個を10回足しても良いですし、2袋でミカン10個のかたまりを作って、そのかたまりが5つある・・と遠回りして考えてもOKです。

 

少し計算に時間が掛かったり、うっかり間違えることもあるかもしれませんが、結果は同じ50個になります。

 

音楽の場合でも同じように、時間や手間がかかっても、最終的に出来てきた曲が良ければそれで万々歳ですね。

 

しかし、音楽は時間芸術なので、瞬発力が要求されることも多くあります。

 

ちょっとしたやり方を知らないだけで、他の演奏者とのコミュニケーションが滞ることもありますし、下手したら自分の曲しか演奏できないような状態にもなりかねません。。

 

音楽を創ったり演奏したりする時の共通のツールとして、音楽理論を知っていた方が、かなりお得と言えると思います。

 

 

 

ここまで、まだ音楽理論を知らない人は勉強しましょうね、みたいな主張に聞こえるかもしれませんが、実はほとんどの人が、既に音楽理論に片足を突っ込んでいるという認識を持ってます。

 

例えば、指板上でドレミファソラシド~とポジションを探って弾くのは、音楽理論に沿った行動ではないでしょうか。

 

CとかAmなどのコードネームを使って曲を覚えるのは、理論的に記号化された文字列を駆使していると言えないでしょうか。

 

 

 

他にも、この音階は何となく悲しい気分になるから使わないでおこうとか、このコード進行はかっこいいから覚えておこうとか、実際の音とそれを聴いた時の感覚を整理している人もいると思います。

 

ここまで来ると、その行動自体が、先人達が音楽理論をまとめてきた作業と、全く同じものになっています。

 

もはや、ドレミを知らない小さな子供が、適当にギターをかき鳴らす時くらいしか、音楽理論を使っていない瞬間はないのかもしれません・・。

 

 

 

しかし、ある程度弾けるようになった段階で、急に音楽理論に対して拒否反応を起こす人が多いです。

 

これは、今ある知識だけでやりたいことはやれている、という判断かもしれませんし、音楽は感覚でやるものだ!という思い込みのような感情がもとになっているかもしれません。

 

多くの要因がありそうですが、一番大きなのは音楽理論の本が「綺麗にまとまりすぎてる」ことにあるのではないかと思っています。

 

と言うのも、多くの音楽理論の本は教科書的に、始めから順番に読んでいけば全体を理解できるように作られています。

 

これはこれで有用で凄いことですが、個人が興味本位で学ぶには敷居が高く、挫折するポイントも多いと思います。

 

頭の良い子供なら教科書を読むだけで授業はいらないかもしれませんが、普通は先生に教えてもらってようやく理解できるようになりますよね・・。

 

と言いつつ、学校の教科書ですら、まず関連する身近な現象を挙げてから詳細な説明に入るという風に、なるべく興味が持続するように作られています。

 

 

 

体系的な理論書が肌に合わなかった場合は、身近な音楽を理論的に解説してくれている本に、一旦寄り道するのが良いかもしれません。

 

例えば、有名なヒット曲のメロディーやコード進行を解説しているような、少し実践寄りの内容のものですね。

 

これだと、自分の知っている曲の秘密が解き明かされていくような感覚で、楽しみながら学べます。

 

 

 

もちろん、それだけでは体系的な理論書のように、すべての項目を網羅できませんが、最初から頑張り過ぎてつまづいてしまうよりはマシです。

 

寄り道した後に再度戻ってみたら、案外すんなり理解できるようなこともありますし・・。

 

何にせよ、自分が少しでも必要だと感じたなら、前に進めるような環境にすることが大事だと思います。

 

 

 

以上、音楽理論について思うことを、砕けた感じで書いてみたのですが・・結局堅苦しい話になったかもしれません。。

 

私自身、独学で理論を勉強してきたので、知ってても使いこなせてなかったり、高度な内容についてはよく分かってない部分もあります。

 

しかし、少しずつ学んでいくことで、世界がどんどん広がっているのは間違いありません。

 

 

 

音楽理論を学ぶことで演奏が縛られるように思う人もいるかもしれませんが、逆に中途半端に足を突っ込んでいる所から自由になっていく感覚の方が近いと思います。

 

このブログで、音楽理論が少しでも身近に感じて頂けたら幸いです。

関連記事

おすすめの教則本3選【音楽理論編】


「サービス終了」の衝撃!



数字で計れない「ギターの上達度」


理想的な演奏フォームを3つの角度から考える