先日の出演したブッキングライブで、思ったような演奏が全くできず、久しぶりに落ち込みました。しかしヘコんでばかりもいられないので、再発防止を試みたいと思います。原因を探っていくと、意外な所に落とし穴が見つかりました・・。
いきなり言い訳ですが、今回うまくいかなかったライブに対しても、普段通りきちんと準備をしてきました。
急にむちゃぶりされて失敗したとかではなく、ちゃんと用意しておいたのにダメだったので、特別に落ち込んだ訳です・・。
普段、このブログで偉そうなことを書いておきながら、情けないですね!
具体的に何がうまくいかなかったかというと、イメージした音がその通りに出ず、地に足がついていないような演奏になってしまっていました。
酷い時は、左手で押えられていないのに弾いてしまった時のあの「パツッ」という音を何度も鳴らしています。
後で動画を見返すと、ライブ当日の印象よりはまだマシでしたが、それでもここ数年で最悪と言える出来です・・。
原因を探っていきたいのですが、ライブ当日は手をケガしていたとか体調が最悪だったとかいった類の、演奏に直結するマイナス要素は何もありませんでした。
だとすると、小さな不測の事態が積み重なって、大きな事故になった可能性が疑われます。。
という訳で、些細な事も思い出しつつ、原因と思われることを1つ1つ書いていってみたいと思います。
同じようにライブで思ったような演奏ができなかった方は、反面教師として参考にしてみて下さい!
慢心
いきなり凄いワードですが、慢心していた部分があったと思います。
というのも、さかのぼること数週間前の別のライブでは、満足のいく演奏ができていたからです。
聴いてくれていた人からの評判も良く、自分のやってきたことに自信が持てるようなライブでした。
うまく弾けなかった今回のライブは、会場こそ違いますが、全く同じセットリストで臨んでいます。
それでも準備に手を抜くことなく、いつも通りに本番に向けて仕上げていったつもりなんですが・・。
調子に乗っていて、細部の詰めなどが少し甘かった可能性があるのは、否定できません。
共演者
ライブは5組の演者が順番にパフォーマンスする形式で、私はトリ(最後)の出番でした。
私の前の4組目の方は初めてお会いしたのですが、「お、これは!!」と感じるような凄いパフォーマンスをされていました。
気に入って、ライブ後にその方のCDを買ったくらいです。
他の演者の方から刺激を受けるのは凄く良いことで、そんな出会いがあってラッキーだと思うのですが、自分が次の出番となると、少しプレッシャーになります。。
もちろん、その方の作ってくれた空気を活かしつつ、自分は自分だと思って演奏を始めるのですが・・どうしても、力が入ってしまっていた部分はあると思います。
まあ、共演者の方が逆にめちゃくちゃ緊張して失敗したとしても、それはそれで緊張がうつってしまって、力が入りがちになるんですが・・。
お客さん
ライブを見に来てくれていたお客さんの中に、良く言うと賑やか、悪く言うとガサツな方がいらっしゃいました。
と言っても別に悪い人ではなく、表現が難しいですが・・「千原せいじ」みたいな感じというと分かりやすいかもしれません。
この方の影響で、会場が少し独特な空気になっていました。
だまって静かに聴いてもらうのも良いですが、色々と声が飛び交うような状況も、ライブ感が生まれて良いです。
実際に、お客さんにのせられていつもより勢いのある演奏ができた部分もあります。
しかし、インストを演奏するという特性上、あまり賑やかな環境ではやらないので、想定外と言えば想定外でした。
コンディション
ライブは夜スタートで、出番は21時くらいでした。
私は朝型で、普段は21時には寝てしまってることも、結構あります。。
午前中から色々とこなしてから夜のライブ、しかもトリだったので、体調は悪くなかったものの少し疲れが出た部分もあるかもしれません。
フルタイムの仕事終わりにライブに出演する人もざらにいるので、疲れを言い訳にはしないでおこうとはいつも思ってるんですが・・。
さて、ここまでで、うまく弾けなかった原因と考えられる項目を、4つ挙げてきました。
どれも演奏に影響はしそうですが、決定的なものはない気がします。
すべてが同時に起こったことはないかもしれませんが、今までも経験したことのあるシチュエーションですし・・。
それだけで、ここまで弾けないものなのか?
悶々としたまま寝たライブの次の日に、意外な答えが判明します。
失敗のトリガー
ライブの次の日、ライブ本番で特に弾けなかった曲を再び演奏してみましたが、同じように全然ダメでした。
自分の家でもうまくいかないということは、もしかしたら自分自身ではなく、ギター側に問題があるかもしれない・・。
落ち着いて調べた所、ギターの弦高がかなり高くなっていることが分かりました。
実際に、1フレットと最終フレットを押えて真ん中あたりを叩いてみて・・というネックの曲がり具合の検査をすると、かなりの順反り状態でした。
良く考えると、ライブ当日の朝にそのギター弾いていた時にも、若干の弾きにくさを感じていました。
特にハイポジションが弾きづらく、少し音痴になっている気もしてました。
ネックが順反りして弦高が上がっているのかなと一瞬考えましたが、最近中古で購入したギターのため、反りを調整できるトラスロッドのレンチは手元にありません(サウンドホール側から入れる専用のレンチが必要なギターでした)。
ライブの直前に弾き心地が変わるのを避けたかったということもあり、特にギターに手を加えずに本番に臨んだ形です。
弦高が高くなっていたら分かりそうなものですが、しばらくそのギターばかり弾いていたので、変化に気付きにくい状況になっていました。
もしかしたら、急に気温が上がった日とライブの日が重なっていたので、一気にギターの状態が変化したのかもしれません。
弦高が高くなっていても、練習ではゴリ押しで何とか弾けていたんだと思います。
しかし本番、しかも小さな不測の事態が複数発生した状況だと、練習と同じようにはいきません。
ギターを操る難しさが顕在化し、不本意な演奏になってしまった・・今回の失敗はこんな結論になりそうです。
逆に考えると、日ごろからギターの状態にも気を配っておけば、防げた失敗とも言えます。
本番でうまくいかないと、どうしても弾き方や練習量、意識の持って行き方など、自分自身に原因があると考えてしまいがちです。
しかし同時に、きっちりとハードウェア側の点検もしてあげないとダメとうことですね。
やってる人は、定期的に専門の人にチェックしてもらってたりするのかもしれませんが・・。
以上、ライブで失敗した原因を追究してみました。
同じように、失敗を自分のせいだと決めつけてしまいがちな方は、ハードウェア側の状態を一度確認してみてはいかがでしょうか?
私はもちろん、すぐにトラスロッドのレンチを購入して、ギターを調整したことは言うまでもありません(結果、思うように弾けるようになりました!)。
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