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ギターのトレードオフ関係を考える【ソフトウェア編】

前回のブログで「ギターのコスパと音」などのハードウェア関連のトレードオフを探りました。今回はソフトウェア編と題して、実態のない練習や曲についてのトレードオフを考えてみたいと思います。

時間の使い方

 

当たり前ですが、1日が24時間というのは全人類で共通です。

 

仕事や勉強・育児・睡眠などで必要な時間がそこから差し引かれるので、ギターに費やす時間は残りから捻出しなければなりません。

 

ここでギターを選ぶか、はたまた他のことをするかは、パイが限られておりまさにトレードオフと言えそうです。

 

 

 

ギターの場合は、練習や曲作り・ライブ出演などに時間を割くことになります。

 

広義には、後にギターを弾く時の糧になるかもしれない音楽を聴く時間や、ライブを見に行く時間も含まれるかもしれません。

 

他には旅行に行ったり映画を見たりといった経験も、例えば曲作りなんかに影響する可能性がありますが、そこまでいくと何でもギターになってしまうのでやめておきましょう・・。

 

 

 

今はギターや音楽以外にも楽しいことはたくさんあるので、意識的に優先度を上げないとあっという間に時間が溶けてしまいます。

 

私も今の時代に生まれていたら、寝転びながら動画を見てただけで休みの日が終わった・・みたいな生活をしていたかもしれません・・。

 

まあたまにはそんな日も良いですが、せっかくだから次に繋がるようなことをしておきたいですね。

 

時間の使い方は究極のトレードオフだと意識するだけでも、良い方向に少しずつ変わっていけるかもしれません。

難易度と完成度

 

曲をコピーする時、難易度が高いものの方がチャレンジし甲斐があります。

 

しかしその分、演奏の完成度を高めるのは大変です。

 

聴かせられるレベルになるのに時間が掛かりますし、下手したら途中で挫折してしまうかもしれません。

 

 

 

コピーだけでなく、ギターのアレンジでもよくこの問題に直面します。

 

例えばノリの良い曲をソロギターにアレンジするとき、ベースをブリブリ動かしつつメロディーを乗せると、もの凄くカッコ良くなります。

 

しかしアレンジが複雑になって、普通に弾くのにもかなりの練習量が必要になりますし、ベースとメロディーの両方のラインに気持ちを込めて弾くのは至難の業です。

 

結果、何とか弾けたとしても、用意したものを必死に再現している感じになりがちです。。

 

このトレードオフは、少し頑張ったら(練習したら)何とかなるくらいの難易度を選択するのが、良さそうな気がします。

 

もちろん難易度と音楽的に良いかは別ですが、自分が余裕で弾けるような範囲でばかりやってては、成長することが難しくなってしまいます。

 

あまり詳しくないですが、コンフォートゾーンの次のラーニングゾーンに身を置いておく感じでしょうか・・。

 

難易度が高い曲もこなせた方が、音楽的にできることの幅が広いのは間違いないですし!

バンドの人数と立ち回りやすさ

 

「音楽的にできることの幅が広がる」と言えば、バンド(アンサンブル)の人数が思い浮かびます。

 

たくさんの人が集まって様々な楽器を使う方が、色々な音楽を表現できますね。

 

フルオーケストラは、その究極系と言えるかもしれません。

 

 

 

しかし、人数が多いと動きが鈍くなります。

 

曲を作ったり、アレンジするのも大変ですし、練習するのにもみんなの予定を合わせないといけません。

 

そしていざ本番となると、会場まで各々が楽器を持っての大移動となります。。

 

 

 

意思の統一も、人数が多いほど難しいですね。

 

どのような方向性で活動するのか、活動の頻度はどれくらいか、どんな曲をコピーするのか、どんな曲を作るのか・・この辺りは比較的少人数でも意見が衝突して、バンドが空中分解してしまったなんてこともままあります。

 

逆に1人だと意思統一の必要はないですが、1人だけで人に聴いてもらえるような音楽をやるには、多大なパワーが必要です。

 

 

 

このトレードオフを解消できるかもしれないのが、メインメンバー以外を流動的に参加させるという方法かもしれません。

 

例えば全員で5人のメンバーがいるバンドでも、小さな会場ではボーカルとギターの2人だけでアンプラグドスタイルで演奏して、予定が合えばパーカッションも加わる・・みたいな運用が考えられます。

 

逆に、頻繁にやらない大きな会場でのワンマンライブなら、残りのベースとキーボードも合流して、メンバー全員を揃えるような感じです。

 

 

 

ギターは揃ってるメンバーによってプレイ内容が変わってくるので、そういった部分での難しさはあります。

 

しかし、メンバーを固定するよりもフットワークが軽くなりますし、1人で演奏するよりも音を厚くすることができます。

 

こういった、ソロとバンドのいいとこどりなスタイルで活動されている方が、最近増えているように感じます。

テンポの設定

 

前述の「難易度と完成度」と似ていますが、曲のテンポにもトレードオフ関係があります。

 

テンポを遅くするほど安定して弾けますが、目標のテンポを下回ると曲本来の良さが伝わらないこともあります。

 

テンポを速くするとよりスリリングになったりライブ感が出たりしますが、演奏がまとまらない可能性が高くなってきます。

 

 

 

本番で、いつもより早いテンポで弾き始めてしまって収拾がつかなくなったり、逆に保険を掛けて遅くし過ぎてもっさりした演奏になってしまった・・なんて経験があるのは、私だけではないはずです・・。

 

ちょっとした違いで、曲の印象や弾きやすさがガラッと変わってくるので、どの辺りを狙うかはとても重要になってきます。

 

自分の中で理想のテンポを冷静にカウントしてから、演奏に臨みたいですね。

見た目の良さと弾きやすさ

 

個人的な好みもありますが、ストラップを長くしてギターを低い位置に構えるほうがカッコよく見えます。

 

しかし、ギターが低いと左手が押えづらくなったりして、弾きにくいことが多いです。

 

逆にギターを高い位置に構えると弾きやすくなりますが、シルエットがあまり綺麗でないですし、ステージアクションもしづらくなります。

 

ギタリストのストラップの長さは、このトレードオフを熟考して出した、それぞれの結論ということですね・・。

 

 

 

後、これはどちらかと言うとハードウェア側ですが、演奏する時に身に付けているものも弾きやすさに関係してきます。

 

ビシッとスーツできめたり、アクセサリーを付けたりすると見た目が良いですが、ギターは弾きにくくなることがほとんどです。

 

もしかしたらスーツのボタンやブレスレットなどがギターに当たって、思わぬノイズが出てしまうこともあるかもしれません。。

 

 

 

弾きやすさ的には上下ジャージで弾くのが一番良さそうですが・・それが許されるのはテツandトモだけなので、良い塩梅を探る必要がありそうです。

 

服だけでなく、ちょっと底の厚い靴を履くだけでもエフェクターが踏みにくくなったりしますし、演奏時の衣装は本当に難しいです。

 

煌びやかな衣装でプレイするギターヒーローはその辺りも超越しているので、多くの人の支持を集めているのかもしれませんね。

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