ギターを弾いていると、普段の生活では滅多に起こらない、でき過ぎたシチュエーションに遭遇することがあります。そう、まるで「マンガみたいな展開」が実際に繰り広げられるんです・・。今回はその辺にいるいちギタリストである私でも遭遇した、比較的よくあるマンガみたいな展開をまとめてみたいと思います。
昨日の敵は今日の友
死力を尽くして戦った敵キャラが、次のストーリーからは味方になる・・少年マンガでありがちな熱い展開ですが、ギターをやっていても同じようなことが起こります。
舞台は複数の演者が順に出演するブッキングライブ・・(対バン!)。
色んなタイプの出演者がいますが、見た目や言動がいかつすぎて近寄れないようなオーラを放っている人と、共演することがあります。
私生活だと接点がなさすぎて、絶対に友達になってない感じですね・・(向こう側も同じように思ってるかもしれませんが)。
こんな時は、ライブが始まるまでなるべく絡まないように、借りてきた猫みたいに大人しく過ごすことになります。。
しかしライブ(戦い)が終わると、そんないかつい出演者とも一緒に楽しくお酒が飲めたり、お互いに健闘を称え合ったりできるようになります。
話が盛り上がって、分かれ間際に握手やハイタッチをして会場を後にすることすらあります。
数時間前とはまったく違った展開ですよね・・。
お互い、音楽の手の内を見せあうことによって、連帯感が生まれるのかもしれません。
一方、ライブが終わった後に、逆に敵意をむき出しにしてくる人もいます。
始めはそうでもなかったのに、ライブ後は急にこちらを無視するように振舞ったり、こっちが演奏した曲を別アレンジで弾いて見せてきたり、自分の音楽観をとうとうと語ってきたり・・という感じです。
もちろん嫌われるようなことは何もしてないんですが・・。
おそらく自分の方が有利に立ちたいという、生存本能がそうさせているんだと思います(知りませんが)。
これはマンガでいうと、絶対に仲間にならない宿敵のような関係になるでしょうか。。(こちらは気にしてませんが)
ちょっと愚痴っぽくなりましたが、演奏の前後で人間関係がガラッと変わってしまうのは、マンガみたいで面白いですよね。
あいつスゲエぞ・・
ギターをやっていると楽器の奏者、特に同じギタリストの技量はすぐに分かることが多いです。
リハーサルで何音か弾くのを聴いただけでも分かりますし、楽器を持った時の雰囲気や立ち振る舞いだけで凄さを感じ取れることもあります。
バトルマンガでよくある、戦ってなくても「あいつスゲエぞ・・」と相手の強さが分かるような感覚ですね。
ライブハウスなどの演奏会場だけではなく、移動中でもついつい相手の強さを計ってしまいがちです。
自分以外にギターケースを持っている人を見かけると、相手がどんなプレイヤーなのか、確認したくならないでしょうか?
ケースの使い込み具合や書かれているメーカー名などを、(ジロジロ見ると失礼なので)チラッと確認する感じで・・。
人ごみの中で見ず知らずのギタリストをお互い意識し合うなんて、何ともマンガ的です。
逆に相手が強すぎて、多くを感じ取れないこともありますね。。
演奏を聴いて大したことないと思っても、実は自分に理解する能力がないだけで、聴く人が聴けばもの凄く高度なことをやってるという場合です。
この時は、自分がマンガの中のモブキャラの立ち位置にいると言えそうです・・。
性格豹変!
特定の言葉を言われたら穏やかな性格だったキャラが豹変して、乱暴になる・・これもマンガでよくあるシチュエーションです。
メガネが取れたら、クシャミをしたら、嫌いな動物に出会ったら、と豹変する条件には様々なバリエーションがありますね。
同じように、ステージに上がると人が変わったようなパフォーマンスをする人が結構います。
例えば、どこにでもいそうな温厚なおじさんが、ステージに上がると暴れまわって過激な歌詞の自作曲をやるとか、清楚に見える女性が急に艶っぽいパフォーマンスをやりだすとかですね。
車に乗ると性格が変わる人がいますが、音楽だとそれよりもっと振り幅が凄いです。
私は普段と変わらないテンションで演奏してしまいがちなので、ステージに上がる時にスイッチを入れられる人は凄いなと思いますし、見てて楽しいです。
落ちこぼれだって必死で努力すりゃ・・
小さい頃から音楽教育を受けてきた人や、恵まれた環境で楽器を続けてきた人の演奏力は突出しているものがあります。
しかしそうでなくても、人の心を動かすことができますし、場合によっては音楽的エリートよりも感動的な演奏をしたり、多くの人の支持を得る曲を書いたりすることがあります。
この辺り、何ともマンガ的ではないでしょうか。。
特にギターは他の楽器よりも、本人のやり方次第で何とかなる要素が多いように思います。
「落ちこぼれだって必死に努力すればエリートを超える事があるかもよ」
これはドラゴンボールZのベジータ戦で、エリートマウントを取って来るベジータに孫悟空が言い放った言葉なんですが・・。
今考えると、「強い相手と戦うのが好きすぎる」という才能のある悟空の発言なので、落ちこぼれは必死に努力する以外の何かが必要だとも捉えられて深いです。。
出会いのチカラ
最初の「昨日の敵は今日の友」で書いたように、ギターをやっていると普通なら絶対に知り合えない人達との繋がりができます。
その繋がりが連鎖していって、凄いミュージシャンと出会って刺激を受けたり、予想もしなかった場所で演奏することができたりします。
ちょっとした出会いからストーリーが大きく動いていくマンガのような展開が、実際にも起こるんです!
もしかしたら、ギターは生活に必須なものではないので、そういった出会いの重要性、人との繋がりの価値がより高いのかもしれません。
もちろん現実では、チャンスを逃していることもあるでしょうし、なければ良かったのにという出会いもあります。
しかしそれらを含めたすべてが、今の自分に繋がるストーリーになっている気がします。
マンガのようには予想できない展開を楽しみ、糧にしながら、ギタープレイに反映させていければ良いのではないでしょうか・・。
最後にマンガの名ゼリフのような感じで決めようとして失敗してますが、今回は以上です。
ギターをやってるとマンガのようなことが起こりますが、逆にマンガのようにいかないことの方が多いです。
練習の内容を少し変えるだけで劇的にうまくなったり、ちょっとした一言でギターに対する姿勢がガラッ変わるようなことはありません・・。
でもそれは、マンガのような謎の逆転負けが起こりにくいということでもありますね。
たまにマンガのような超展開を期待しつつ、日々少しずつ積み上げていければとこのブログを書いてて思いました。
関連記事
「サービス終了」の衝撃!
自分へのダメ出し事例集
「トリ」はつらいよ
実践したい_ギター関連の「さりげないこだわり」いろいろ